肝は目に開竅し、肝血は目を栄養している。眼の使い過ぎなどで肝血を消耗し、肝血虚になると、眼を充分に栄養できなくなるので眼精疲労が起きる。
加齢や房事過多などにより腎の陰精を損ない、または遠視・近視・老眼者が眼を使い過ぎて肝血を消耗し、肝腎の精血が不足すると、眼を栄養できず眼精疲労が起こる。
治療過誤による過度の発汗や生まれつきの津液不足体質、節度のない食生活などが原因となって、慢性的に脾の津液が不足すると眼精疲労が起きる。
先天的な体質虚弱や慢性疾患・老化などの原因で、腎陽を損傷して腎陽虚の病態に陥ると水分を蒸化することができず、津液の生成・分布や排泄に障害が起きる。これが眼底や硝子体を潤す津液の代謝に影響すると、眼精疲労など眼科の病証が起きる。